続き。
奈々と別れたあと帝統は素寒貧のまま一日を過ごした。
(自動販売機の下に小銭があってラッキーだぜ)「缶コーヒーうめー」
にしてもラッキーと奈々でラッキー7……か。あれから小銭も拾うし、マジもんの幸運の女神かもしれねぇな!独り言つ帝統。
帝統「ツキが回ってるときは賭場に行きてぇけど、先立つものがねーし、乱数と幻太郎に連絡つかねーし」
帝統「にしてもサラリーマンの朝ってはえーな、ねみー」
うたたねする帝統。
……。
帝統「あーあー(大あくび)寝ちまったー」
???「おーい!だいすーーー!!」
呼ばれた方向を見るとそこには乱数と幻太郎の姿が!
幻太郎「帝統はん、こんなところにいましたか。ずいぶんと探しましたよ」
帝統「お前らどこに行ってたんだよ!!空腹で死ぬかと思ったんだぜ」
乱数「ボクはオオサカでファッションショー、げんたろーは温泉地でお籠り執筆」
幻太郎「予定を伝えていましたが、忘れていたのはあなたですよ。警察のお世話になっていなくてよかったです。それにしても……」
乱数「うんうん……げんたろーも気が付いた?」
帝統「な、何がだよ、ちょっ!!近けーよ!」
幻太郎「普段なら雨に濡れた野良犬の臭いがしますが……」
乱数「女物のシャンプーの匂いがする!!」
乱数「だいす、えっちー!!」
帝統「はぁ"!?」
(修理に苦戦したテレビが直ってる……帝統くんが直してくれたのかな)
男の人を部屋にいれたのは初めて。いるだけで部屋が狭く感じたし、いなかったらいなかったでこんなに静かなんだなぁ。
── 忘れた頃に彼は現れた。
帝統「おーい!奈々、いるかー!!お邪魔するぜー!!」
洗濯物を干しているところに突然現れる帝統。
帝統「鍵の開けっ放しは物騒だろ、ちゃんと閉めとけよ」
奈々「!!び、びっくりしました」
驚きを隠せない奈々。帝統くん、あれから無事でご飯食べて、お風呂もえーっと!!
帝統「ハイハイ、俺は生きてるから気にするな。そんなことより……」
帝統「スロットで一発当てたんだ!!奈々と会ってからツキが回ってきたぜ。この前のお礼すっからよ、何か食いに行くか?」
帝統「今すぐじゃなくてもいいから考えておいてくれ。あ、タバコ吸わせてもらうな」
そっか、彼からする独特な臭いはタバコだったのね。やっぱり身近にいないタイプで、わざわざお礼に来る義理堅い彼にちょっとドキドキする奈々。
帝統「俺のダチから聞いたんだけど、サーカスもやってるらしいんだわ。ま、なんでもいいけど、あまり遅いと金は賭けに使っちまうからな!」
言いたいことをいってタバコを一本吸って去る彼。まるで嵐のような人。ど、どうしよう。なんで、こんなにドキドキしてるんだろう。
イイ感じの夢女になればいいなぁとプレイしたけど、帝統から恋愛コマンドしてきたり夢女は熱烈な白昼夢を見てるし、割と妄想通り(!?)かも。たぶん、続く。